個人では行きにくい!紀伊半島。世界に誇る神々の聖域「熊野三山」全て訪れます!
着物で巡る熊野三山の旅レポ
和遊館丸豊のスタッフも、実際に着物で熊野三山を巡ってきました。
結論として、「歴史ある社寺と雄大な自然が続く熊野エリアは、着物との相性がとても良い大人の旅先」だと強く感じました。
熊野本宮大社・熊野那智大社・熊野速玉大社を順にお参りしていると、同じ熊野信仰で結ばれた三社でありながら、雰囲気や景色が少しずつ異なるのが印象的でした。
参道の石段を一歩一歩のぼりながら袂を整え、帯の感触を意識すると、自然と所作も丁寧になり、「旅」というより「お参り」に近い、静かな時間を味わえます。
- 熊野本宮大社では、杉木立の中に佇む社殿や八咫烏のシンボルが、落ち着いた色味の訪問着や色無地とよく調和し、写真に残しても凛とした雰囲気。
- 那智山では、那智の滝の水音と山の空気を感じながら石段をのぼることで、古くからの参詣の空気感を肌で感じられました。鮮やかな色柄の小紋や紬も、背景の緑と朱色の社殿・三重塔に映えて、とても印象的な一枚になります。
鬼ヶ城で楽しむ“日本の原風景”と着物フォト
海岸線のダイナミックな景観が広がる「鬼ヶ城」は、一見ワイルドな印象ですが、歩道が整備されているため、時間と足元に少し余裕を持てば、着物でも十分楽しめました。
荒々しい岩肌と紺碧の海を背景に立つと、淡い色の小紋や無地の着物が逆に際立ち、まるで絵画の中に入り込んだような写真が撮れます。
- 風が強い日もあるので、帯結びはコンパクトな結び方や、裾さばきがしやすい丈感にしておくと安心です。
- 足元は草履でも歩けますが、観光用に少し底がしっかりしたタイプや、足袋カバーを用意するとより快適でした。
隆起と風化と波の浸食によって生じた自然の芸術作品「鬼ヶ城」
三重県熊野市にある「鬼ヶ城(おにがじょう)」は、古くは「鬼岩屋(おにのいわや)」と呼ばれていました。熊野大神に奉仕した、熊野別当家の出といわれる有馬氏が山頂に城を築いてから後に、現在の名称である「鬼ヶ城」と呼ばれるようになりました。伊勢志摩から始まるリアス式海岸の南端に位置し、熊野灘の荒波に削られた大小の海蝕洞が約1.2km続く凝灰岩の大岸壁です。崖は階段上になっており、数回にわたる急激な地盤の隆起の跡が見られます。荒々しい海岸線の終わりに位置する鬼ヶ城は、その険しさを象徴するかのように人を圧倒する自然の造形となっています。
【世界遺産構成資産】那智の滝への信仰が起源「熊野那智大社」
【世界遺産】熊野那智大社
・那智山の中腹に鎮座し、那智大滝(那智の滝)に対する原始の自然崇拝を起源とする神社。
那智山の中腹に鎮座する「熊野那智大社」は、田辺市の「熊野本宮大社」、新宮市の「熊野速玉大社」とともに「熊野三山」の一社です。熊野那智大社は、古来より熊野信仰の中心地として栄華を極めた崇敬の厚い大社で、467段におよぶ石段の上に建つ6棟からなる社殿は、標高約330mに位置しています。社殿は317年に現在の位置に創建され、平重盛が造営奉行となってから装いを改め、後に織田信長の焼討に遭ったのを豊臣秀吉が再興しました。境内に樹齢約850年の大楠が茂っている熊野那智大社は、今も自然と人間の営みが紡ぎだす「文化的景観」が人類共有の財産として認められ、2004年7月に「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として世界遺産の構成資産に登録されました。
参道・石段・長時間移動におすすめの着物コーデ
熊野三山は、車移動が中心でも、各地で石段や坂道を歩くシーンが多くなります。
実際に着物で巡ってみて、「こうしておくと楽だった」と感じたポイントをまとめると次の通りです。
- 生地は軽めの小紋・紬・色無地など動きやすいものを選ぶ
- 帯はお太鼓など背中に安定する結び方にし、長時間でも疲れにくい帯締め・帯枕を使用
- 羽織や道行など、気温差に対応できる一枚を持っていく
- 長時間の車移動を考え、腰まわりは締め付けすぎないように着付けを調整する
熊野のしっとりとした空気感には、派手すぎない落ち着いた色柄のコーディネートがよく似合いました。特に、深い緑・藍色・えんじ・鼠色など、自然になじむ色味は、写真にも美しく残ります。
【世界遺産構成資産】神仏習合の姿を今に伝える「青岸渡寺」
「青岸渡寺(せいがんとじ)」は988年に第65代・花山天皇が御幸して、那智の滝で一千日(3年間)の滝篭りをされたことから観音信仰の霊場である「西国三十三所の第一番札所」になったと言われています。創建は仁徳天皇時代ともいわれ、インドから漂流した裸行上人が、那智の滝の滝壺から如意輪観音を得て本尊として安置したのが始まりと言われています。本堂は、織田信長の兵火で一度は焼失したものの、1590年に豊臣秀吉が再建し、桃山時代の特徴を色濃く残しています。また、本堂後方にある朱色の三重塔は、那智の滝との調和が非常に美しく、人気のフォトスポットとなっています。熊野詣の重要拠点として栄え、熊野那智大社と併せ、熊野三山の中で神仏習合時代の姿を今に伝える唯一の事例です。2004年に世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産として登録されました。
三山の中でも特に古式ゆかしい雰囲気を漂わせる「熊野本宮大社」
【世界遺産】熊野本宮大社
・全国の熊野神社の総本山にあたる熊野三山の中でもとりわけ古式ゆかしい雰囲気が漂います。
熊野古道を歩いた後にたどり着くのが、八咫烏(やたがらす)のシンボルが目印の「熊野本宮大社」。熊野三山の3つの大きな神社(本宮・速玉・那智各大社)の中心であり、全国3000社以上ある熊野神社の総本宮です。主祭神は家津美御子大神(けつみみこのおおかみ)で、古代、本宮の地に降臨したと伝えられています。八咫烏は、3本足の鳥で、かつて神武遠征の折に道案内をした神の使いと言われています。八咫烏のシンボルは境内や授与されるお守りなど至る所に見られ、導きの神鳥として大切にされていることがうかがえます。社殿は1889年の大洪水で甚大な被害を受け、現在は山の上に社地を移し上四社を祀っています。2018年には創建2050年を迎えた、古からの大聖地です。
世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産「熊野速玉大社」
【世界遺産】熊野速玉大社
・熊野川河口に鎮座し、境内には神木とされる天然記念物の「ナギの木」の大樹があります。
熊野本宮大社、熊野那智大社とともに熊野三山を構成する大社です。景行天皇の時代、神倉神社のゴトビキ岩に降臨した熊野権現を勧進するために社殿を造営したと言われています。熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)と熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)という夫婦神が主祭神です。境内に天然記念物に指定されている樹齢1000年のナギの巨木があることで有名です。左右対称の葉の形が特徴的で、夫婦円満のご利益があると言われています。
和遊館丸豊からの提案
和遊館丸豊では、熊野三山のような“神社仏閣と自然を巡る大人の旅”にぴったりの着物コーディネートもご提案しています。
豊橋店・田原本店ともに着物レンタル・着付けのご相談が可能です。
- 「熊野詣デビュー」におすすめの落ち着いた小紋・色無地コーデ
- 写真映えを意識した、モダン柄の訪問着スタイル
- 長時間の移動でも楽に過ごせる帯結びや小物選びのご相談
「いつか行ってみたい」と思っていた熊野三山も、ツアーや交通手段を上手に組み合わせれば、着物での参拝旅として十分楽しめます。
次のお休みには、ぜひ和遊館丸豊の着物とともに、“神々の聖域”熊野三山へ出かけてみてください。