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【沖縄編②】読谷山花織 絣糸(かすりいと)

2017/05/11

※読谷山花織事業協同組合さんにて撮影

動画では、糸繰りという作業をしているところです。糸を綛(かせ)と呼ばれる糸巻きに巻きとります。動画の後半では絣(かすり)糸を見せて説明してくれました。図案を作成し、経糸(たていと)、緯糸(よこいと)を精錬。地糸、絣糸、花糸を作る。織りの作業に行くまでの工程のなんとながいこと。。。気が遠くなるような地道な作業・工程でした。絣糸(かすりいと)や地糸の染色に用いる素材は、琉球藍(りゅうきゅうあい)や、車輪梅(しゃりんばい)、福木(ふくぎ)など自然素材を用いて染められるので糸が完成するまでの時間が、ものすごく時間がかかるのは驚きでしたね。そうして織り上がった反物は、ものすごく味わい深く優しい感じがしました。素材の持つ持ち味や時間をかけて作られることで深み、温かみ、立体感、など奥深い趣を感じられる反物となりました。どこか人が引き付けられる理由がわかる気がします。やはり現地に見に行き説明を聞くと花織がもっと好きになりますね。今回は、読谷山花織事業協同組合の皆様、お忙しい中ご対応頂きありがとうございました!

読谷山花織

読谷山花織(よみたんざんはなおり)は沖縄県中頭郡読谷村で作られている織物です。
読谷山花織の特徴は、織り地に先染めされた糸で花のような幾何学模様の文様を織り込んでいることです。
伝統的な読谷山花織は琉球藍で染められた紺地に赤、黄、白色などで花模様を表します。花模様は基本的な単位の図柄が決まっていて、それぞれに意味があります。「ジンバナ」と呼ばれる銭に似せた花模様は裕福になるよに、「オージバナ(扇花)」は末広がりの扇の模様が子孫繁栄を表しています。また「カジマヤーバナ(風車花)」は沖縄の風習にならって長寿を祝う風車の形をしています。
大変手間のかかる織物なので、琉球王朝時代には王族以外と読谷村以外の庶民は着ることが許されない貴重な織物でした。

 歴史

1372年読谷山の宇座出身の泰期は、中山の察度王の王弟として、琉球から初めて中国へ朝貢します。泰期の船出が、琉球と中国の朝貢貿易の始まりとなりました。その後1420年頃になると、護佐丸が座喜味へ築城し、万国津梁の鐘に記されるように、琉球は大貿易時代を迎えます。大交易時代は、中国や東南アジア諸国との交易が盛んで、多くの交易品と共に、読谷山花織のルーツとなる絣や浮織の技法も伝来しました。伝来した技法を元に琉球王府時代には読谷山花織として独自に織られ、受け継がれてきました。しかし、その染織技術は明治時代の中頃から時代の波に押され衰退しつつあり、沖縄戦争後は人々の記憶からすっかり忘れ去られ、「幻の花織」となっていました。

 このような約600年の歴史を誇る読谷山花織は、絶滅寸前となっていましたが、1964年に読谷村の情熱ある有志によって約90年ぶりに「幻の花織」が復活しました。当初は愛好会から、読谷山花織事業協同組合の組織へと発展し、現在では沖縄県指定無形文化財、経済産業大臣指定伝統的工芸品として、全国に多く知られるようになりました。

 制作工程

 

デザイン 模様のデザインは方眼紙を用いてデザインを起こします。色鉛筆を用いて模様ごとに色分けします。模様の基本単位に当たる「オージバナ」(扇花)、「カジマヤーバナ」(風車花)、「ジンバナ」(銭花)に無地や格子、縞模様を組み合わせ幾何学のパターンを作ります。基本は、上記の3種類にアレンジを加えたものなども入れると30種ほどあります。

絣括り(かすりくくり)絹糸に染色を施す前に、染めない場所に綿糸を括り糸に模様をつけていきます。綿糸は吸水すると繊維が縮み染料がその部分だけ染み込まなくなる為です。図案の通りに糸を括り(くくり)染色します。染色に用いる素材は、琉球藍や、車輪梅(しゃりんばい)、福木(ふくぎ)など自然素材を用います。福木は黄色に染められます。

糸繰り  糸を綛(かせ)と呼ばれる糸巻きで巻きとります。

整経  1着の着物を作るのに必要な反物の長さと幅を整えます。着尺の幅は基本1センチ間に28本の糸を通します。この作業を正確に行わないと織りの際に糸のゆるみや模様がずれたりするので、重要な作業になります。

仮筬(かりおさ)通し  織りに入る前に、筬(おさ)と呼ばれる細かい隙間のある板に糸を一本一本割り振っていきます。図案にあわせて、色糸、地糸を割り振ります。織りの作業に入るとこの板ははずされる為、仮に筬(おさ)に通すことから仮筬(かりおさ)通しと呼ばれています。

経巻(たてまき)筬に割り振った経糸(たていと)をすべて揃え、張り具合に注意しながら巻きとります。ここで重要なのは張力で、常に一定の力加減で引っ張りながら巻きとっていきます。染めの状態が違う地糸と色糸の張り具合もここで整えて調整します。製織の出来を決定する大事な行程となります。

綜絖(そうこう)通し  先ほど通した仮筬(かりおさ)を取り外し、綜絖(そうこう)に経糸を通していきます。綜絖(そうこう)は、緯糸(よこいと)を通す際に糸を上下させる部品で、織り方によって通し方を変えることもあります。

花綜絖(はなそうこう)掛け  更に花綜絖に一本一本糸を振り分けて通します。この時織りたい花織の模様を合わせていきます。

絣(かすり)分け  製織の最後の段階で、緯糸(よこいと)に結ばれていた絣(かすり)をほどきます。ボビンに巻き取り、緯糸を渡すためのシャトルと呼ばれる道具に通します。

織り  模様を織る為の花綜絖(はなそうこう)を足元のペダルで上下させながら、緯糸(よこいと)を巻いたシャトルを通して織り上げていきます。染め抜かれた糸の模様を合わせながら織るので、1反を織るのに約2ヶ月もかかる大変根気のいる作業です。

読谷山花織事業協同組合

http://www.yomitanhanaori.com/

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