工房見学
爪織本つづれ織
2018/07/07
今回は、夏に開催するイベントで取り扱う「爪織本綴れ織」の帯についての勉強会を開催しましたので、その時の説明について書いていこうと思います。「爪織本綴れ織」は、人の指先をやすりで削り、ノコギリ状の爪先を道具として横糸を掻き寄せて織り上げる、とても緻密で手間暇のかかる織物です。他の織物に比べるとつづれ織の緯糸(よこいと)は、密度が大きいです。柄の部分では1~3本の経糸(たていと)に緯糸(よこいと)を織り込んでいきます。経糸(たていと)を包み込むように織ることで緯糸(よこいと)が浮き上がったように見え、色を変えて織った緯糸(よこいと)の箇所が合わさり模様をつくっていきます。経糸(たていと)の張りがゆるいと、爪掻きで生地が荒れ発色が悪くなることもあるそうです。天候などで糸が伸縮するため、織り方を変えないと一定に織れないなど大変な根気と技術を要します。
「爪織本綴れ織」の特徴
【ハツリ織】
ハツリ織は柄の境界で糸を折り返します。そこには「ハツリ孔」といわれる穴があきます。この穴が、つづれ織の特徴のひとつです。
【ぼかし織】
- 緯糸(緯糸で色表現をする)を半分に割ります
- 半分にした違う色の糸を掛け合わして通常の糸の太さにします⇒(杢糸)
- 杢糸を何色もつくり織っていくと織物特有の境界がわからなくなりにじんだような織上がりになります
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※今回のご協力先
株式会社織昌みやび
京都府京都市北区紫竹 西野山町1−4
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